吐きそうだ

作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ

生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか
それとも酔いどれの千夜一夜 ていうか二日酔いでもう吐きそうだ
新しい家に引っ越した とは言っても西日とは未だ友人だ
安心とは縁遠い暮らしの最中で どっち付かずの夢想家
思い出す景色おぼろに 白黒写真みたいなあの日々
何度も僕は僕を殺し 血まみれの僕 未だ在住 心に
夜窓に不意に映るそいつは さながら亡霊か 恨めしそうな目だ
「いつでもこっちに戻って来なよ」 踏みとどまるのはいつだってギリギリだ
自分の価値観を自分で言い負かし そいつをまた否定する言葉遊び
建前を一枚ずつ剥がせば 頭の中すっかり嫌な奴
そりゃそうだ一糸纏わぬ人間は そもそも獣とさほど変わらない
つまり犯人は僕自身なのだ っていうのはもう何度目のオチだ?

生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか
それとも酔いどれの千夜一夜 ていうか二日酔いでもう吐きそうだ

たった一瞬の たった一粒の 閃きが人生を変える
でもそれを神様みたいに崇めるのは違うと思うんだ
愚直な自尊心が現実に跪いた 口をつく恨み節 確かによく切れたな
閃きには今も感謝するが 怠惰の言い訳になり得たのも然りだ
馬鹿にした奴 見返したいだけじゃ 目立ちたがりや 空虚な愉快犯
上か下かで競い合うその先に 僕ら生きてる虚しさを恥じて
群衆の意思の平均像の下敷きに なっているのもどうせ人間だ
それなら自分が一番可愛いんだと 言ってみせろよこの獣どもが

生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか
それとも酔いどれの千夜一夜 ていうか二日酔いでもう吐きそうだ

埠頭を望むさびれた岸壁 潮風に錆び付いていく命
と呼ぶのも躊躇う様な暮らし ぶら下げ「それでも」と 未だ のたまい
所在などなく 行き場所もなく くすぶる魂すら持て余す
「後悔はない」という後悔を 引きずり重い足を歩かせる
愚痴は零すな 弱音を吐くな 素晴らしい人間になろうと思うな
我慢するべきだ 身を粉にして 道に迷っても戻りはするな
優しく在れ 義理堅く 恩は返せ 借りは作るな
無償の愛だ 無償の愛か? これこそエゴか? なんて嫌な奴だ

生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか
それとも酔いどれの千夜一夜 ていうか二日酔いでもう吐きそうだ

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